【A6】 岩田:まず、NFCの活用には二つの方向性があると思っています。一つは「ゲームそのものに活用する」ということです。例えばNFCが搭載されたカードやフィギュアなどをつくり、それと連動するゲームをつくったりすることです。あるいは、最近ではアーケードゲームで、データの読み書きの機能をもつICカードを使って自分の成績を記録するというようなものが増えており、そういうものと連携するポテンシャルがありますので、「そういうことにご興味はありませんか?」と、いくつかのソフトの作り手のみなさんとお話をしています。このような準備も進めておりますので、今年中にはいろいろな形で、何らかのアウトプットができたり、あるいは可能性を具体的にお話しできたり、あるいは実際に試していただけるようになると思います。
もう一つは、NFCというのは、日本で非常によく使われている電子マネーのFeliCa仕様を包含したものになっており、NFCが搭載されている今のWii U GamePadに何らかの電子マネーカードをかざして決済をするということが技術的には可能になっている点です。これは、私たちの将来の可能性の一つとして現在研究をしておりますので、「この時期にこういうことができます」というお話ができるようになりましたら、具体的にお話ししたいと思います。どちらにしましても、せっかくコストをかけてNFCを搭載しましたので、ぜひコストをかけた分の元をとれるように努力したいと思います。